バーソロミューの大都会クエスト
テディベアが持ち主の失われた家宝を取り戻すために都会を冒険する物語。
予期せぬ出発

由緒ある年代物のテディベア、バーソロミューは、リリーのアパートの開いた窓辺で見張りをしていた。彼の縫い付けられた笑顔は常にそこにあったが、そのボタンの目は何一つ見逃さなかった。突然、裏切り者のような突風が部屋に侵入し、机から壊れやすいセピア色の地図―リリーの家族の大切な家宝―をひったくった。それは捕らえられた鳥のように一瞬羽ばたき、下の都会の谷間に消えていった。バーソロミューのおがくずの心に、深い責任感が宿った。自分の見張り中、自分の窓で起きたことだ。彼は静かに窓枠から滑り降り、失われたものを取り戻すために、広大で轟音を立てる都会へ冒険に出ることを決意した。
ありそうもない同盟

通りは轟音を立てるエンジンと急ぎ足の足音の不協和音だった。小さな熊にとって、そこは鋼鉄とコンクリートの恐ろしいジャングルだった。バーソロミューは進み続け、隅々まで目を凝らした。彼はそれを見つけた。地図の最初の断片が、不名誉にも捨てられたペットボトルに絡まっていたのだ。彼がそれを解放しようと奮闘していると、影が彼を覆った。見上げると、大きくて洞察力のあるハトがいた。「そんなに小さいのに、ずいぶん窮地だね」と、ジャスパーという名のハトは鳴いた。「その地図は3つに散らばったよ。落ちるのを見たんだ。」バーソロミューは緊急の任務を説明した。熊の決意に興味をそそられたジャスパーは、協力を申し出た。「街は、見方を知っている者には秘密を明かす」と彼は言った。「そして、知らない者には危険をもたらす。一緒にやろう。」
空の庭

力強い翼の羽ばたきで、ジャスパーはバーソロミューを街の中心とは思えない場所に運んだ。そこは生命にあふれた屋上庭園だった。トマトが蔓にぶら下がり、ミツバチがラベンダーの周りを飛び交い、鮮やかなゼラニウムの鉢の中に、地図の2番目の断片があった。それは下のゴミだらけの通りとは著しい対照をなしていた。「作る人もいれば、捨てる人もいる」とジャスパーは賢明に述べた。チームとして働き、ジャスパーが縄張り意識の強いコマドリの気をそらしている間に、バーソロミューは小さな小枝を道具として使い、土の中から紙の断片を慎重に釣り上げた。2番目の断片を手にし、バーソロミューは希望の波を感じた。街はコンクリートの怪物だけではなかった。隠れた美しさと回復力の場所でもあったのだ。
時宜を得た一針

最後の断片は、最も残酷な場所に置かれていた。それは排水溝の鉄の格子の間をすり抜け、手の届かないところに静止していた。小枝には深すぎ、ジャスパーのくちばしには狭すぎた。絶望が忍び寄り始めた。その時、バーソロミューは自分の腕、自分を一体に保っている丈夫な茶色の糸に目をやった。それは彼の一部だった。新たな決意を持って、彼は慎重にほつれた端を引っ張った。縫い目がほどけ、長くて強い一本の線ができた。それは小さな犠牲であり、彼の任務のために彼自身の完全性の一部を捧げることだった。彼は小さな小石で重りをつけた糸を垂らし、それが紙に引っかかるまで続けた。ゆっくりと、骨の折れる作業で、彼は暗闇から獲物を引き上げた。彼は3つの断片すべてを手に入れた。